私たち夫婦は30年間平穏無事に、どちらかというとラブラブな夫婦であったと信じて疑いませんでした。
子供が生まれなかったということもあって、いつまでも新婚カップルや月井愛初めのカップルのような関係であり、友人にもうらやましいと思われていたんです。
旦那も非常にやさしく、休日の土日には必ず食事に連れて行ってくれたり、頻繁に二人で旅行にも出かけていました。
だが旦那の仕事の関係上長期で海外旅行などにはいけないので、旦那が定年退職したら夫婦で退職金で悠々自適な海外旅行や船の旅に出かけようと約束してたんです。
誕生日や記念日も旦那は決してわすれることはなく、その都度記念になるようなブローチやリングなどをプレゼントしてくれたり、時には感動的な手紙や自分で書いた絵画などをプレゼントしてくれていました。
子供が持てなかったけれども、これほどラブラブな夫婦は他にはないと私も信じて疑わず、心から私は幸せだと感じてたんです。
もうあと一年で旦那も定年退職で、夢であったカリブ海クルーズや、ヨーロッパ周遊旅行に出かけられると楽しみにしていた矢先、なんとなく不穏な空気を感じ取ることになりました。
いつもはきちんとしていてだらしないことが嫌いな旦那が、ワインを飲み過ぎて酔いつぶれることがあり、完全にリビングのソファーで眠ってしまったんです。